【AIを用いた執筆が話題!】2024年1月に第170回芥川賞と直木賞が発表されました。

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読書好きの皆様は芥川賞直木賞の発表が待ち遠しかったのではないでしょうか。日本の小説界で最も有名な賞であり、受賞作品は読書離れが叫ばれている現代においても、書店から売り切れるという極めて影響力の大きい賞です。

すでにご存知の方も多いと思いますが、簡単に芥川賞と直木賞について振り返ってみましょう。

芥川賞とはかの有名な芥川龍之介に由来する日本の文芸作品に贈られる賞であり、直木賞とは今ではこの賞以外では余り名前を聞くことのない直木三十五に由来する同じく日本の文芸作品に贈られる賞です。

この2つの賞は同時に授賞式が毎年2回上半期と下半期に分けて行われます。

この2つの賞の違いとして、芥川賞は純文学、直木賞は大衆小説から選ばれると言われています。ただし、純文学と大衆小説は厳密に区別できるものではないことに注意が必要です。

最終的には、審査員の有名作家によってどちらの賞も受賞者が決定されます。

カピバラ

どちらの賞も受賞者には懐中時計と賞金100万円が渡されるそうです。

それでは2024年の芥川賞と直木賞の受賞作を見ていきましょう。

目次

第170回 芥川賞受賞作品

芥川賞には九段理江先生の『東京都同情塔』が選ばれました。九段里江先生は2021年に『悪い音楽』で作家デビューをされたまだ33歳の若手の方です。

1年に1作ペースで新作を書かれていますが、出版するたびに賞を受賞する凄まじい実力派です。

今回、デビューからわずか3年で芥川賞の受賞となりましたが、作品の一部(およそ5%とのこと)をChat-GPTという名前のAIを使って書いたことを明らかにしており、文学会に大きな一石を投げかけました。

このAI使用による執筆に関しては本記事にて後述します。

ザハの国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもう一つの日本で、新しい刑務所「シンパシータワートーキョー」が建てられることに。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名は、仕事と信条の乖離に苦悩しながらパワフルに未来を追求する。ゆるふわな言葉と、実のない正義の関係を豊かなフロウで暴く、生成AI時代の預言の書。

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第170回 直木賞受賞作品

直木賞は、2作が同時受賞いたしました。

1作目は万城目学先生の「八月の御所グラウンド」です。万城目学先生はベテラン作家の1人で、『鹿男あをによし』や『偉大なるしゅららぼん』など映像化作品も多いので、ご存知の方もたくさんいると思います。

過去に5回直木賞にノミネートされていましたが、6回目のノミネートにして受賞となったようです。

死んだはずの名投手とのプレーボール
戦争に断ち切られた青春
京都が生んだ、やさしい奇跡 

女子全国高校駅伝――都大路にピンチランナーとして挑む、絶望的に方向音痴な女子高校生。
謎の草野球大会――借金のカタに、早朝の御所G(グラウンド)でたまひで杯に参加する羽目になった大学生。 

京都で起きる、幻のような出会いが生んだドラマとは– 

今度のマキメは、じんわり優しく、少し切ない
青春の、愛しく、ほろ苦い味わいを綴る感動作2篇

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2作目は河崎秋子先生の『ともぐい』です。河崎秋子先生はニュージーランドなどで羊飼いの仕事などをされていた異色の経歴を持たれています。

その過去のお仕事の関係か、書かれている著書には動物関連の小説が多く、今回も熊を扱った作品で見事直木賞に選ばれました。

第170回直木賞受賞作! 己は人間のなりをした何ものか――人と獣の理屈なき命の応酬の果てには
明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化……すべてが運命を狂わせてゆく。人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる、河﨑流動物文学の最高到達点!!

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芥川賞受賞作の「東京都同情塔」の作品の一部にAIが用いられている件について

やはり、ほんの一部とはいえAIを用いて執筆された本が芥川賞を受賞したということで、日本だけでなく海外でも大きな話題になっているようです。

AIを活用して文章を書くということはすでに行われていることですが、それが純文学作品に用いられたのは本作が初めてではないでしょうか。

ネット上を見ているとAIを使った作品が芥川賞を受賞していることにかんしては本当に賛否両論ですね。

私の勝手な意見ですが文学作品という不可侵と思われていた領域が、今回の一件でAIに侵されているのを見て困惑している人が多いように感じました。

カピバラ

最初聞いた時は私もSFの世界に片足を突っ込んでいるような印象でした。

ただ、私見ですが今回の作者の発言を見る限り、AIに作らされたというよりはAIを活用して作ったという方がニュアンスとしては正しいと思います。

AIで文章を作成するには、さまざまな情報を入れて行う必要がありますが、説明的文章と異なり文学作品でAIを使うのには多くの試行錯誤があったに違いありません。

AIに任せておけば文章が出来上がるというような簡単なものでは決してなく、むしろAIを使うほうが大変だったのではないでしょうか。

事実、The Economic Timesはイギリス人作家にAIを活用した作品を作るろうとしましたが、「AIが出力したのは純粋なゴミだった」と語った事例などがあるそうです。

カピバラ

単純な話、じゃあAI使ってもいいから優れた文学作品を作ってみせろよと言われたら難しいということですね。

ちなみに、芥川賞の選考委員の1である吉田修一さんは「作品は完璧で、欠点を見つけるのは難しい」「非常に面白くて興味深い作品であり、どう考察するか議論を呼ぶ作品だ」との言葉を残しています。

良くも悪くもここまで話題性がある作品となると、是非とも読んでみたいですね。

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まとめ

今回は第170回芥川賞と直木賞の受賞作品についてまとめました。

特に、AIを用いて執筆された芥川賞受賞作品は衝撃的でしたが、より良い作品が読めるようになるための第一歩となるといいですね。

それでは今回はこの辺で。

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